鼻筋にヒアルロン酸注射をした。お医者さんが文学部にいそうな感じの若くて可愛いメガネ男子だったので、思わず「あなたのおまかせで!」と言いそうになった。なんだか蜈蚣Melibeを思い出してしまう。「いつかお医者さまになったら…わたしをすてきな身体に改造してください」

仕上がりには満足している。もしかしたら、わたしは理想の顔に近づきたいのではなく、自分の意思にもとづいて、自分の身体を変えられるということを確認したいだけなのかもしれない。わたしは、自分の身体にピアス穴を開けることができる。鼻を尖らせ、あるいは腹をへこませ、あるいは命を奪うことだって。自分の身体を、神の与えたもうたままに留めるのではなく、異性の好みに応じて変えさせられるのでもなく、自分でコントロールできるという考えは素敵だ。今回の場合、医者の助けを必要としていることといい、「おまかせ」発言といい、矛盾しているのではあるが。
(5/7・誤字を直しました)